退院してから仕事もせずただ家にいるだけの私。暇な時はとことん暇。炊事洗濯家事掃除。天気が良くてもバイクで走れない。ちょっとしたストレスが溜まってた。
そんな暇してる私に旦那が「暇なら車で実家帰るついでに温泉宿で一泊でもしてくれば」なんて気の利くことを言ってきたのだ!メズラシー
マジで?やったぁ(∩´∀`∩)✨とお言葉に甘えて一泊温泉旅行に行くとになった。
そこで候補はどこにしようか。
伊豆かなぁもしくは山梨…と迷ったけど、ふと思い出した2年前の冬に茨城ツーリングで訪れた温泉、常陸太田市の大菅温泉元湯旅館。そこで食べなかったけど気になった常陸秋そば。それにつけけんちんそばの時期ではないか。
よっしゃ、茨城の温泉にしよう!そこで蕎麦が食べれればベストじゃないか。
そういや旅館で貰ってきたガイドがあるぞ〜と引っ張り出してきたのがこれ。
蕎麦の名店ガイド『SOBA-DO蕎麦道』
常陸太田市産の常陸秋そばを使って手打ちなどの自家製麺を行っている常陸太田市内の、こだわりそば屋39店舗をオールカラーで紹介したガイドブック。いつか食べに行こうと取っておいてあったのだ。
常陸秋そばとは?
茨城県北部に位置する常陸太田市は「常陸秋そば」発祥の地として広く知られ、市内の金 砂郷、水府、里美の各地区は、山間地特有の昼夜の気温差が大きい気候と、傾斜地に拓いた畑の土壌を生かした、良質なそばの産地として江戸時代から名高く、現在も盛んにそば栽培が 続けられている─────────『SOBA-DO蕎麦道』から
茨城県は、江戸時代から「そばどころ」として知られ、その歴史から各地でさまざまな在来種が作られていました。
食のプロフェッショナルも評価する「常陸秋そば」を食べに茨城県に出かけよう!ー観光いばらき
「常陸秋そば」は、在来種を茨城県が昭和60年に奨励品種として認定したブランド品種です。
実が大きく、粒ぞろいが良く、見た目も美しいそばで、香り、味わいに優れています。
「玄そばの最高峰」ともいわれ、そば職人や全国のそば通からも高い評価を得ており、茨城県内はもちろん、首都圏のそばの名店でも使用されています。
なんかもうこれだけで美味しそうじゃない?
玄そばの最高峰と言われる常陸秋そば、とな!しかしお恥ずかしながら茨城の蕎麦がそこまで有名とは知らなかった私。
なんとも楽しみである。
常陸秋そばが食べれる温泉宿を予約するっきゃない!
温泉入って心も体も癒す。
美味しい常陸秋そばを肴にして日本酒を呑む!
それと温泉宿で蕎麦を食べて酒飲むなんて確か中三依温泉で泊まって以来じゃないか。やった!想像しただけでわくわくだ。
さっそく常陸太田市のお蕎麦が食べれる温泉宿を探して予約した。その宿では+550円を払えば『常陸秋そば』を使用した二八そばを用意してくれるとのことで備考欄に「常陸秋そば希望」と書いておいた。
さぁー向かうで!
本来だったらバイクで行きたいところだけどね〜、まだ術後3週間だし天気は雨だし。天気が良かったらバイクで走りたくなるだろうし、雨が降るなかドライブして温泉宿でしっぽり過ごすのもいいものだ。
あれだ〜
出羽の湯 寶来館
チェックイン︎︎︎︎︎︎︎ ☑︎︎は4時からだったけど欲を言うなら3時頃だといいなと思った。ゆっくり湯に浸かることができるからだ。
着きました!雨の降るなか宝来館にやってきましたよ。
外観は素朴な一軒宿という感じでちょっと民宿みたいなこじんまりとした温泉旅館みたい。
なかなかに渋い!
宝来館はなんと大正13年創業という老舗温泉旅館で昭和60(1985)年に改装を行ったらしい。
温泉旅館だけど正確にいうと鉱泉旅館でしょうか。先に述べた同じ常陸太田市にある大菅温泉元湯旅館も迷ったけど、宝来館は訪れたことがないのが決め手になった。
宿帳に記入したら女将さんから食事の時間を聞かれたので夜は7時、朝は8時にしてもらった。
夜を遅めにしたのは食べる前にゆっくり温泉に浸かりたかったから。朝も実家に帰るだけだったからゆとりを持って遅くしてもらった。
ちょっとした雑多感。ところどころ昭和感が漂うのが老舗温泉旅館っぽくていい。
既に暖房がついてて部屋に入った途端暖かくてなんだかほっとした。
部屋は6畳。トイレは外だけど洗面台と冷蔵庫は部屋にあって問題なし。
WiFiも通ってる。嬉しい。
アメニティは最低限度の浴衣・丹前、歯ブラシ、バスタオルとハンドタオルなので、化粧水や髭剃りなどは各自用意が必要かな。
そしてハンドタオルは…
やったー!ロゴ付きだ!
温泉宿はこうでなくては。ロゴがないとちょっとだけがっかりする。だって普通のタオルになっちゃうんだもの。笑
さぁ温泉入りにいくよ✨
手前が男湯で奥が女湯になってました。札があるということは日によって入れ替わるのかな?
洗面台が2台、ドライヤーは1台。最初脱衣所と浴室の電気のスイッチがどこにあるか探してしまったけど、扉を開けたすぐ側にありました。笑
浴室はこんな感じでカランは2つ。シャワーは源泉水みたいで嬉しい。
シャンプーだけかなと思いきや使ってみたらコンディショナー的な成分も入っていた。
浴槽の2〜3人くらいの人数がやっと入れるくらいの大きさ。
見た感じはよくある単純泉の無色透明の温泉みたいだけど泉質は重炭酸ナトリウム温泉らしい。
入った瞬間さらっとしたお湯だなぁと思いきやヌルヌルっぷりに驚いた。手を腕に滑らすとヌルヌル〜と滑らか。なんていうかツルツルにヌルヌル!これは美肌の湯ってやつかな。大菅温泉元湯旅館の湯もヌルヌルだったけどヌルヌル度はこちらの方が上かも…?!
いつも思うけど温泉宿の女将さんとか歳とってても肌ツヤがいいんだよね。温泉毎日入れるとか肌にもいいし健康にもいい。羨ましい。
しかも何気にジャクジー。勢いはなく、あくまでさり気なく。ほんの少しの水圧が心地よい。
たまらない〜!!!
なんつー贅沢じゃ‼️また夕飯食べた後と朝起きた時に入ろう。むふふ。
温泉分析書
- 源泉名:水府鉱泉出羽の湯
- 泉質:炭酸水素ナトリウム成分(NaHCO₃)をもって温泉法上の温泉と認定する
- 泉温:14.5℃
- pH:8.9
あのヌルヌルっぷりはpHが8.9と高いからか。納得。
蕎麦で呑む🍶
さてお次は夕御飯だ。(∩´∀`)∩ワーイ
天ぷらに刺身、鮎の塩焼きに鍋の中身は豚肉と野菜。
そしてカレイの煮付け!鮎だけでなくカレイも👀なんともボリューミー!甘味がほんのり染みてて柔らか✨旨い〜
このあと蕎麦がまちかまえてるので頼んだのはもちろん日本酒。よく見たら松盛という銘柄に宝来館のラベルを貼ってある。いいねぇ。
目的の蕎麦で呑むために半分残しておこう。
そして待望のお蕎麦だよ、お蕎麦。
お酒を飲まない方は麺類と言えば〆に食べるものでは、と思うかもだけど、実は蕎麦と日本酒はとても相性が良いのだよ。
遡れば江戸時代。
お酒好きならご存知、蕎麦屋でお酒を飲む習慣は江戸時代に始まったものと言われている。当時は現在でいう“居酒屋”なんてものはなく、お酒とともに多彩なメニューが楽しめる蕎麦屋は庶民の憩いの場とされていたのだ。
そして江戸時代だけでなく明治初期を含め、蕎麦屋で提供される日本酒が他のお酒と比べて上等なものが多かったので、蕎麦屋では日本酒を楽しむことが粋とされてらしい🍶
宿のご主人が打ったという常陸秋そばの二八そば。香りと風味が⋯なんてグルメ通みたいなこと書けないけど、まぁとにかく美味しい。蕎麦の美味しさを表現するのって難しいぃぃ。
美味しい蕎麦でキリっと冷えた日本酒を呑む。
そうだよ、これがやりたかったのだよ〜
病気になって退院するまで暫く酒を控えていたので蕎麦も冷酒もうまさ倍増だった。はぁ幸せ。
しかし久しぶりに飲んだせいか一合だけなのに少々酔っ払ってしまい部屋で2時間ぐらいぐーすか寝てしまった⋯
もう0時過ぎだけと風呂に入りに行こう。
足音が響かないよう階段をトントンと降りる。
館内は静まり返ってた。24時間入れるのは本当にありがたいことだね。
おはよう。今日もあいにくの雨。これから横浜の実家帰るだけだし車だから天気なんてどうでも良いのさ。
またひと風呂浴びる。朝風呂はほんと気持ちいい。
温泉宿にきたら最低でも3回は入りたいところ。しない時もできない時もあるけど温泉宿はなるべくなら入りたい。
食事処までてくてく歩いてく。
廊下に貼ってあった。お酒でも買っていこうかなぁ〜
そういや昨日の晩御飯の時は食事処に私1人だったので泊まり客は私のみかと思いきや、どうやらもう一組いたっぽい。お願いすれば部屋で食べることも出来たらしい。
そして朝ごはん。宿の朝ごはんって健康的な感じがするよね。嬉しい。
いやぁなんて言うかとてもいい温泉宿でした。温泉も素晴らしかった!また入りに来たい。
温泉入って常陸秋そばで日本酒を呑む!目的は達成された!わたしゃ大満足じゃ〜
それと茨城で温泉宿に泊まったのは意外に初めてかも。全国に名だたる有名な温泉郷とかじゃなくても、日本は温泉大国だし探せば穴場な温泉っていっぱいあるんだよね。細々と探していこう。
私自身温泉マニアと言うにはおこがましく程遠いけど、自称温泉好きではあるので、今後もツーリングの時含め色々な温泉に入りに行こうと思っている。