洞窟と湖底、湘南ひと流しtouring
地底伽藍 田谷山瑜伽洞・渇水の宮ヶ瀬湖と津久井湖

先日、旦那が突然こう言ってきた。
「水不足で水がない宮ヶ瀬ダムが見たい!」
津久井湖でも奥多摩湖でもいいから、バイクで行ってどんな感じか見てみたいらしい。
奥多摩は近すぎるからパス。宮ヶ瀬ダムの様子は私もちょっと気になっていたので、いいよと返した。その代わり、私からは地元横浜にある田谷の洞窟と、去年新しくできた「道の駅 湘南ちがさき」に寄ってみたいと提案。
「たまにはバイクで出かけるの付き合え」と言うので、まぁたまにはいいかな😏と付き合うことにした。とはいえ旦那と一緒に走ることはほとんどない。家でも仕事でも常に一緒なのに、ツーリングまで一緒はさすがにね💧
ということで約170km。
田谷の洞窟、道の駅湘南ちがさき、そして宮ヶ瀬へ。神奈川をぐるっと巡るお散歩ツーリングになった。
神奈川170kmひと流しtouring編
横浜までひたすら下道
さて、最初に触れた田谷の洞窟とは?
地元民なら誰でも知っている場所だけど、全国的にはほとんど知られてなく、かな〜りマイナースポットだったりする。

子どもの頃に訪れたことがあって、どんな場所だったのか、ふと思い出した。気になって以前Amazonで中古の本を取り寄せて読んでみたら、やっぱりもう一度行ってみたくなった。
記憶の中では、かなり暗くて、不思議な空間だった気がする。
詳しくは後で。

ちなみに、その田谷の洞窟は横浜市栄区にあり、うちの実家から車で10分くらいの場所にある。
なのでルートは実家に帰るルートとほぼ一緒。お馴染みの道を走るって感じ。ナビなしで行けるぜ!

ちなみに私が先頭。旦那後ろ。笑

信号待ち中の時にふと上をみあげら、電線に人が!

あんな高いところで作業なんて凄いなぁ。高所恐怖症じゃ絶対できない仕事だよね。

実家まであと車で5分程の場所にあるファミマ日限山四丁目店(横浜市港南区)で一休み。
田谷山瑜伽洞(田谷の洞窟)

田谷の洞窟に着いた。
場所は横浜市栄区という横浜市南部の端っこにあり、位置的には鎌倉市が近くて、鎌倉八幡宮から約6kmといえば分かりやすいかな。まぁ横浜市でも田舎といったところか。
地元なので遠慮なくテキトーに説明。笑

駐車場は田谷の洞窟がある定泉寺の道を挟んだ前にある。車は500円みたいだけど、バイクは無料(受付で言われた😸)。
田屋の洞窟とは⋯
日本でも他に例を見ない地底巨大伽藍(地底にある僧侶の修行場)。いわゆる自然の洞窟じゃなくて宗教的修行のための人工洞窟。
正式名称は田谷山瑜伽洞(たやさんゆがどう)と称する。
たづね入る 心深くば みほとけに
あいなむ ここは 観法の洞───
※この暗く深い洞窟へ、仏の道を求めて心深くまで尋ね入れば、きっと仏さま(観音さま)に出会うことができるでしょう。この場所こそが、己の心を見つめ、仏の道理を観(かん)ずる場所である

正式名称にある「瑜伽(ゆが)」とは、サンスクリット語の「Yoga(ヨガ)」のこと。瞑想を通じて仏様と一体化する修行を指す。
鎌倉時代に真言密教の修行場として開鑿(かいさく=掘り始める)されたのが起源とされている。鎌倉時代から江戸時代にかけて、真言宗の修行僧たちが修行の場として代々掘り進めてきたもので、今も真言密教の修行の場として使われてる。なので洞窟内は撮影禁止。
ちなみに四国八十八ヶ所とか西国・坂東・秩父とかの霊場の写し霊場になってて、洞窟一周するだけで全国のお遍路みたいなご利益ゲットできる「総拝霊場」って呼ばれてるのも面白いポイント。


入口はこんな感じ。
本堂脇で拝観料400円を納めると、パンフレットとろうそく🕯1本を渡される。

ろうそくは画像のように備え付けの木の棒の先に差し、洞窟入り口にある大きなろうそくから火を移して着火。
ろうそくの明かりを頼りに洞窟の中を進んでいくという”非日常的”な体験ができるよ!(すぐ消えてしまうけど笑)

洞窟内は上・中・下の三層構造になっていて、実測可能なところは540m、実際には約1km(一般公開されているのは約250m)に及ぶ。まさに大洞窟。
鎌倉から江戸時代に至るまで、僧侶たちがノミを使い、一突き一突き、お経を唱えながら掘り進めたという田谷の洞窟。そのため壁面には今も生々しいノミ跡が残っている。
三層構造なので途中道がいくつも枝分かれしているけど、内部には行者道と書かれた看板があり、順路が定められていて、外れた道には入ることができないようになっているため道に迷うことはない。

見所はその僧侶たちが手掘りした、壁面や天井に数えきれないほど彫られた300体を超える仏像や曼荼羅のレリーフ、十八羅漢。洞窟を進んでいくと、これ全部ノミで掘りながら仏像や曼荼羅を彫ったのか…と驚かされる。
800年以上にわたって少しずつ掘り足されて今の形になったって考えると、ほんとロマンがある。
洞窟内は神秘的な空気に満ちている─────

サクサク進むと15〜20分。じっくり回れば30分くらいかかるのかな。それと、ろうそくの火が消えても、ところどころにセンサーライトが設置されているので不安なく進むことができる。
そういや私が子供の頃に訪れた時は、センサーライトなんてあった記憶がない。洞窟内も、もっと暗いイメージがあった。センサーライトが一般的に普及されたのは2010年頃らしいので、もしかして設置されたのはここ十数年前と、比較的最近のことなのかも。
ひとりで来るべき(かも?)
壁に残るノミ跡を眺めていると、ここを掘っていた僧侶たちの時間が、まだ洞窟の中に残っているような気がしてくる。
洞窟内は自分の足音以外ほとんど何も聞こえない。本当の静寂の世界である。
おのずと心が無になる───────────
はずだったんだけど💧💧💧💧
洞窟内には天井が低い箇所もいくつかあり、屈んで進んでいると、後ろからついてきてる旦那が「腰が痛くなるから早く進んで」などと言ってくる。そのせいで少し駆け足になってしまう場面もあった。
やはりこういう、静かに自分と向き合うような場所には、ひとりで来るべきだと思った。
洞窟の壁に残るノミ跡、仏像に曼荼羅のレリーフ、大きく彫られた梵字、そして岩肌の湿った匂いも、光が届かない奥の暗さも……すべてが静かな観察の対象になる。
それが旦那と一緒ということで、注意の半分くらい会話や旦那のペースに持っていかれてしまった。そのせいか洞窟の世界に深く没頭できるモードに入りにくかった。
これはツーリングも同じだと思う。二人以上で走ると、どうしても意識が散漫になる。ペースや位置を気にしてしまうから。
ひとりで走ると、そういうものがすべて消える。
残るのは道と景色だけ。
誰かと走るのももちろん楽しい。
けれど、ひとりで走ると内面と向き合いながら深く思索する時間が生まれる。
旦那に悪いけど、ひとりで来たかった。笑
不思議なのは、公式サイトにもあったけれど、どうやって上の階とぶつからずに掘り進めたのかというところ。
例えば、同じ「掘る」でも、田谷の洞窟のような手彫りの洞窟と、房総で見かけるような素掘りトンネルはまったく別物。
トンネルは通すための穴だけど、洞窟は「空間を作る」もの。しかもそこに彫刻まで加わる。そう考えると、あの洞窟をノミだけで掘り進めたというのは、とんでもないことだと思う。
興味が出た人は、ぜひゆっくり観察しながら歩いてみてほしいな。
- 拝観料:大人400円
- 9:00〜16:00
近くにある「九つ井(ここのついど) 本店」は昔からある老舗の日本料理店で、お店の雰囲気も良いし美味しくて有名だよ。ランチもあるよ。
新しい高速道路

田谷の洞窟のすぐ近くに、まだ出来上がっていない高速道路の工事が進められていた。

めちゃくちゃ立派な感じがしたので、なんの高速道路が出来るんだろうと調べてみたら、どうやら圏央道の一部区間で、横浜市南部をぐるっと回る横浜環状南線という道路の区間だった。

なるほどね!横浜横須賀道路から横浜環状南線、そして圏央道から東名・中央道・関越に繋がると。へ〜こんなものが作られてたなんて、知らなかった!
ちょっと面白いと思ったのは、この工事中の高速道路が田谷の洞窟のすぐそばにあるということ。
鎌倉時代から江戸時代にかけて僧侶たちがノミで掘って作った田谷の洞窟。そのすぐ近くでは巨大な重機で高速道路が作られている⋯
貰った定泉寺のパンフにはこう書かれていた。
「地質は粘板岩の巨大な一枚岩で、幾度かの大地震にも見事に耐えている。また合理性を備えた構造からは、往時の土木技術の一端がうかがわれ、その点からも貴重な存在である。」
そう考えると、この場所で人間の土木の歴史を一度に見てしまったことになるのかもしれない。
ノミで岩を削っていた時代と巨大な重機で山を貫く時代。その両方が同じ場所に重なっているのが、なんだか不思議な感じがした。

次は「道の駅湘南ちがさき」へ。
田谷の洞窟から最短17km。江ノ島大橋がある分岐近くに出て、R134の海岸線をのんびり流そう。

交差点「片瀬東浜」からR134へ。何も変わらないお馴染みの風景。ここをバイクで走るのは久しぶりな気がする。

道の駅の看板が見えてきた。
道の駅って、どんなに幹線道路の途中にあっても不思議と入りやすく作られているよね。例えば向こう側の車線沿いにあっても、導入レーンがあってちゃんと入れるようになっていたりする。通過する人が気軽に立ち寄れるように考えられているんだろうね。
道の駅湘南ちがさき
もはや説明はいらないかもしれなけど、2025(令和7年)年7月7日にオープンした、神奈川県内で5番目の道の駅。
とくに関東南部に住むライダーの中には、すでに訪れている人も多いんじゃないかな。

バイクの駐車場はけっこう奥の方だった。

サーフボード型の看板。なんか湘南〜🏄♀️って感じ!

湘南エリア初の道の駅で早くも大人気、なんてネットニュースで見たっけ。ここら辺は観光地だから、そりゃ人気でるだろうなぁと思った。

道の駅湘南ちがさきは、いかにも“最新型の道の駅”という雰囲気。館内ではサザンが流れていて、あぁ湘南だなぁと感じる。やっぱり場所柄なのかな。笑
旦那が「何もない平日なのに、この人の多さだから土日や夏なんて激混みじゃないか」って。確かに夏はR134も渋滞するし、かなり混みそう。

甘党の旦那がソフトクリーム🍦食べたいというもんだから、私も食べることにした。濃厚なチョコレートのソフトクリーム。美味し。
道の駅は日本に 1200駅以上あるけど、実は世界的にはかなり珍しい施設みたいだね。高速のSA/PAでもなく、普通のドライブインでもない。道路+地域拠点という、日本独特のハイブリッド施設らしい。
それと日本人にとって当たり前だけど、外国人から見るとかなり珍しい施設らしい。しかも無料で休めて、地元の食べ物もあって、観光案内もある。その土地の小さな文化圏みたいなものが道の途中にある感じだもんね。
ちょうどお昼頃。「(チェーンじゃなく本格的な)家系ラーメン」食べたいという旦那に合わせてラーメン食べることになった。
道の駅で食べても良かったのにな。ラーメン好きだからいいけと、メンチカツ好きの私は茅ヶ崎メンチが気になってた。外食だけは、どうしても旦那のペースになってしまう。
それと、ラーメンはせめてソフトクリームの前に食べたかったなぁ💧

道の駅を出て、今度はそのまま北上。ラーメン食べて宮ケ瀬という流れ。
家系ラーメン 吉村家直系「厚木家」

ということで「厚木家」に来た。
平塚駅近くの「とらきち家」も気になったけど、バイク停められる駐車場探さなきゃいけないから諦めた。(あるかもしれないけどね)

既に人が並んでおる。

厚木家は吉村家直系の家系ラーメン。分かりやすいね、この家系図。しかし家系ラーメンありすぎて、横浜出身の私でもよくわからん。笑
野田にある王道家は食べに行ったなぁ。直系店では杉田家は横浜と千葉両店舗食べたけど、地元近くにある環2家はまだ食べたこと無い。
家系ラーメンって、直系でもチェーンでも基本どこで食べても美味しいよね♪

店内撮影(動画撮影)禁止、ただしラーメンはOK👌人気店によくある注意事項だね。
・・・・・・・ん?

“ラーメンのみ写真は1枚でお願い致します。“
えぇぇーー!写せるのは1枚だけ?!
ラーメンを写すだけなのに、一枚入魂しなきゃいけないのか。ヒェー
╲じゃーん🍜/

キターーー!ということで私のラーメン写真といえば、ラーメン専用ページにあるように真上撮影。笑
黒い丼の表面には鶏油が浮かび、湯気と一緒に家系特有の香りが立ちのぼる。この香りだけで、すでにうまそう。
スープをひと口。
太麺をすすれば、濃厚な豚骨醤油のコク。
「これだよ、これこれ!」と思わず頷く家系の味。
3枚の海苔、ほうれん草、そして太麺。
家系ラーメンといえばこの組み合わせ。やっぱり完成されているなと思う。(味玉はトッピングした)
ラーメンさいこー‼️🍜🍜
厚木家でお腹を満たして。
さぁ乾いたダムを見に行こう。

厚木家から宮ケ瀬ダムまで清川村ルートだと約20km。あっという間についちゃう。ダムに向かう前に「道の駅清川」でトイレ休憩していくことにした。

この辺になると平日とはいえ、バイクを結構見かけるようになってきた。やっぱりエリア的に人気あるんだね。
宮ケ瀬周辺や道志は下道で行ける距離だけど、個人的にあまり走りに来ないエリアだったりする。走るにいいところなんだけどね。
渇水のダム湖

宮ヶ瀬ダムが近い!ダムの公式サイトによると貯水率30%代だったような。
ネットで見たけど実際見るとどんなものかな⋯
宮ヶ瀬湖
こ、これは⋯∑(๑ºдº๑)!!

カラッカラ⋯

ほんとに道路が見える。


宮ヶ瀬湖は驚くほど水が減っていた。湖というより、干上がった谷の底を見ているような景色。

乾涸びて⋯おる!カピカピ。
あのひび割れ模様は「干上がった粘土質の地面」が乾燥するとできるパターンで、地質学では「乾裂(かんれつ)」と呼ばれるらしい。凄いよね。

「あ、この辺みたい!」とバイクを止めて、ついつい見ようとしてしまう。


姉に写真を送ったら、「写真で見ると海外っぽいね😁」と返ってきた。
そうかも。
湖といったら普通イメージするのは、青い湖面に映る山々や森林。四季折々に表情を変える自然の美しさ。そんな景色だよね。
でも目の前に広がっていたのは、乾いた土、ひび割れた地面、削られた地形……。まるで干上がった渓谷とか、雨季のみ流れる砂漠のワジ(枯れ川)みたい。
確かに、日本の景色じゃないみたいだった。



道路や看板、ガードレールが見える。
旧宮ヶ瀬村だっけ。かつてここで人が行き来していたんだね。普段は静かな湖の底に眠るもうひとつの風景と思うと不思議。
ダム湖というのは、もともと川が流れていた谷に水を溜めたものらしい。だから水が減ると、湖というより昔の谷の地形がそのまま現れるんだって。
あの景色が日本じゃないみたいに見えたのは、そのせいかもしれない。

水不足という深刻な状況を目の当たりにしているのに、目の前に広がる非日常の景色にワクワクしてしまう自分がいる。
今はこんな状態だけど、また夏になれば台風や集中豪雨がやってくる。なんというか、ここ数年の天候はほんと極端だなと思う。それに夏はまた猛暑かと思うと⋯
湖底がむき出しになった宮ヶ瀬湖を見ながら、雨って本当に大事なんだなと思った。ライダーとしては晴れが続くと嬉しいけど、自然はそんな都合よくはいかないみたいだね。

やまびこ大橋を過ぎた所に停めて。

道が途中から沈んでる・・・・・・・沈んだ道の先はどうなってるのかな。
まるでRPGに出てくるフィールドの一部みたい。
あの沈んだ道路の先っちょまで行けるけど何もない、もしくは(🎮〇ボタンを押すと)隠しアイテム見つけた!みたいな。笑
旦那にこれからどうする?ダム湖ぐるっと回る?と聞いたら、「もういい、お腹いっぱい。じゅうぶん」だってさ。「津久井湖は寄る?」と聞いたら「どっちでもいい」。
そんなこったろうと思った ʅ(´⊙ω⊙`)ʃ
津久井湖
近いしせっかくだから同じく渇水してる津久井湖も寄ることにした。

久しぶりの津久井湖観光センター。津久井湖といえばここでいつも停めるなぁ。

やっぱり減ってるなぁ


宮ヶ瀬湖もそうだけど、水位が下がると湖岸に地層みたいな線が出るんだね。不思議な光景⋯
湖なのに地形の断面図みたいなのが見えてしまう。これこそ普段見られない景色。

あとはもう帰るだけ。建物の壁際にあったソファで少し休んでいった。

日がだいぶ長くなったなぁ。
ツーリングシーズン到来だね°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

ということでall下道170kmお散歩ツーでした。
桜も咲いて暖かくなってきた。ツーリングシーズン到来嬉しいね。5月(予定)のロンツーまで何回走りに行けるかなぁ〜。繁忙期とはいえ、2〜3回は行きたいところだけどね。
ではまた(*´︶`*)ノ






